『茶の環』の「茶」を創りあげる 匠たち

ほんとうに美味しいお茶の味を、多くの人に伝えたい。
広島のお茶屋さんが、全国に情報を発信しようと思ったわけ
実は、ここ広島はお茶の生産地ではありません。お茶の消費量も全国でも低い方です。
しかし、産地ではないことは弱みではないと思っています。
逆に、全国の茶の産地をどこもフラットに見ることができますし、そこで出会った素晴らしい茶を紹介することができます。それは産地ではない強みです。
例えば、お茶の本場京都に行っても、なかなか美味しいお茶にはたどりつけないように感じます。いつだったか、京都の某有名ブランドの30g3000円の高級抹茶をいただいてズッコケました。これがこの価格に見合う茶だろうかと。ブランドや有り難さで飾るから高くついてしまうのでしょう。
いいもの、美味しいものを、シンプルに、美味しいから飲んでみてと伝えたい。
簡素で、一本筋の通ったもの。それがわたしが理想とするお茶屋の姿です。
駿河園は創業50年。先代から続くチャレンジ精神
昭和30年、先代の父が九州から広島にやってきて開業したのがはじまりでした。
九州と言えばお茶の一大産地でもあり消費地でもあります。そこで商いをすれば、十分のんびり商っていられたでしょう。しかし先代は、未開の地を目指すフロンティアだったのですね。お茶の産地ではない広島という新天地でお茶屋をやろうと決意したようです。
しかも社名は「駿河園」。静岡とは一切関係ないのに、お茶どころといえば静岡だからという理由でつけた屋号。分かりやすいのが一番だと考えたのでしょうね。根っからのチャレンジャーだったと思います。
当時の広島は「番茶市場」、もともと水が美味しいところでしたから、飲み物は水で十分。
自家製の番茶を消費するくらいで、名産地のいいお茶は、届く前に生産地で消費されていたような時代でした。
その後、高度成長期にさしかかり、暮らし向きがよくなって贅沢嗜好になっていき、美味しいお茶のニーズも高まっていきました。物流も発達し、生産技術も向上し、テレビドラマではちゃぶ台を囲んだ家族がみんなでお茶を飲んでいました。
しかしよい茶園、産地を渡り、がんばっていいお茶を仕入れてもなかなか買ってもらえない。それが現実でした。
いいお茶を飲んだことがない、いいお茶のほんとうの美味しい味を体感したことがない人に、いくら美味しいですよと言っても解らない、それは無理もないことです。
わたしは28歳のとき帰郷し、稼業を継ぎました。
その時の正直な感想は「お茶屋さんってなーんにもしてないんだな」。
お茶産地は美味しいお茶を生産するのが仕事です。ではその美味しいお茶を消費者に紹介するのは誰なのか?それはお茶屋さんの仕事です。
それなのに、産地や製品、美味しい飲み方などの情報を伝える努力を怠っていた。
それがたたって、お茶の消費は減り、ペットボトルが増え、お茶屋さんはここ数十年どんどん減っていってしまいました。
お茶は、生活に根ざした飲み物のはずなのに。
まずは、おいしいお茶の味を知ってほしい -『茶の環』の誕生 -
まずは、おいしいお茶の味を知ってほしい -『茶の環』の誕生 - このままではお茶の文化は、茶道・煎茶道など、一部の限られた人々だけのものになってしまうのではないか。ほんとうに美味しいお茶を普段の生活でゆったりと入れていただく時間と文化が失われていくような危機感がありました。
お茶屋にできること、しなくてはならないことはなんだろうか。
まずはお茶の味を知ってもらうこと。
玉露・抹茶は作法が厳しくて値段も高い、高嶺の花のイメージがありました。
抹茶、高い、苦い、特別な人のもの、そういう思いを払拭したかったのです。
そこで、駿河園では直営のアンテナショップ「菓匠茶屋」をスタートしました。
大型ショッピングモールの中で、抹茶やほうじ茶のソフトクリームや、宇治金時、抹茶ぜんざいなどの甘味を提供するお店です。そこでは、ほうじ茶をその場で焙煎して香ばしいいい香りをさせながら販売したり、お茶とお菓子で一息いれたりできるコーナーを設けました。多くの方にお茶に馴染んでいただくことをコンセプトにしています。お茶をもっと気軽に食べて味わってもらうことで、お茶っておいしいね、抹茶味おいしいねと実感していただきたかったのです。
おかげさまで多くのお客様に喜んでいただくことができました。
そのころ、市場にも徐々に抹茶味のスイーツが登場しはじめました。
しかし原料抹茶は味も香りも弱く、それを誤摩化すために香料やクロレラなどの色素を添加したものがほとんどでした。
そんな偽物の粗悪なものが、ほんとうの抹茶味だと思われたら困る。
お茶屋の意地とプライドをかけて、茶道の濃茶でいただいても美味しい上等の抹茶で、本物の、究極の抹茶スイーツを創りたい。そうしてスタートしたのが『茶の環』プロジェクトでした。
より本物、深くてどこにもないものを。『茶の環』は匠たちの環
より本物、深くてどこにもないものを。『茶の環』は匠たちの環 駿河園はお茶のプロではあっても、スイーツのプロではありません。究極の抹茶スイーツを創るためには、一流の人々と力を合わせる必要がありました。
一流のパティシエを納得させるだけの抹茶を。
まずは素材となる抹茶の開発からスタートしました。
日本一を3度受賞した京都の茶鑑定名匠・森田治秀さんの、茶を見極め組み合わせる天性の感覚で、「茶の環」の抹茶を創ってもらいました。
焼いても色あせず、香りもよく、上等の抹茶のみにある甘味が感じられる抹茶を。
そして製菓材料としてはあり得ないクオリティの抹茶をパティシエたちに託すことができたのです。高級な抹茶をたくさん使えば、誰だって美味しい抹茶スイーツができると考えると思います。しかし、茶の環の抹茶は、クオリティは高いけれども価格はぐっと押さえることができています。このクラスの抹茶がこの値段で?他のメーカーならもっと高く値付けするでしょう。それはブランド料が加味されたり、消費者にはその価値がわからないだろうというおごりもあると思います。
三越などの店頭販売で、「冷抹茶シェイク」を試飲していただきました。シェイカーで氷水と「茶の環抹茶」をシェイクして作るのです。砂糖などは加えません。
飲んでいただいた方々はみなさん「え、こんなに甘いの?」「あら美味しい」とびっくりされます。これが、宇治の茶畑で大事に大事に育てられた本物の抹茶の味わいです。
試飲された方は「茶の環抹茶」30g1260 円を買っていかれます。このお値段には見合わない、ほんものの美味しさを感じていただけたからだと思います。
今度は、食べるおいしいお茶から、飲むおいしいお茶へ
いい抹茶のほんとうに美味しい味は、抹茶スイーツを召し上がってびっくりしていただいて、分かっていただけているのではないかと思うのです。
次は、飲んで美味しいお茶をご紹介したいと思っています。
今、「贅沢抹茶満月」をご注文いただいた方々に、「抹茶煎茶 奏」のサンプルをお届けしています。
今までも「抹茶入り煎茶」というのはポピュラーな商品でした。
でもそれは、煎茶の香味が弱いのを、下級抹茶で誤摩化しているものがほとんどです。
『茶の環』の「抹茶煎茶」は違います。ピカピカの高級煎茶に、極上の抹茶を合わせたら、どんなに美味しいだろう。煎茶の爽やかな渋み香味は生かしつつ、抹茶の上品な甘みまろみが加わって完璧なハーモニーを奏でるはず。
お茶の色も、極上抹茶のおかげで、鮮やかで華やかな翡翠色になるだろう。
そういう思いで作ったお茶なのです。
抹茶スイーツにもよく合うと思います。
これはもう絶対、ペットボトルでは真似できない味わいです。
手軽さ便利さと引き換えになくしてしまったほんとうのお茶の美味しさ、急須でお茶を入れる豊かな時間を、もう一度ご家庭に取り戻していただきたいと願っています。
『茶の環』には、ほんとうに美味しいお茶を作る人々が集ってくださっています。
土づくりから丹誠込める茶農家の方々、その茶の個性を生かし味のある茶に仕上げる茶鑑定名匠、みなさん、美味しいお茶のために人生をかけている方ばかりです。
その方々と、その人が創り出す茶を、『茶の環』でご紹介していきたいと思っています。
これからの『茶の環』の「茶」に、ご期待ください。
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